PIH(炎症後色素沈着)
ニキビ痕や、レーザー治療後に残る茶色いシミは、炎症後色素沈着かもしれません目次
INDEX
シミ取り治療の基礎知識
BASIC KNOWLEDGE
シミの種類
SPOTS TYPES
ニキビが治った後に残る茶色い跡や、レーザー治療後に現れた濃いシミは、「PIH(炎症後色素沈着)」である可能性があります。
PIHは、肌に何らかの炎症が起きた後、その修復過程でメラニンが過剰に産生されることで生じる色素沈着です。
このページでは、PIHの原因・見分け方・治療法について詳しく解説します。
- 日本皮膚科学会認定皮膚科専門医
- 厚生労働省指定麻酔科標榜医
- 日本内科学会認定内科医
しました
目次
INDEX
PIH(炎症後色素沈着)とは?
PIH(炎症後色素沈着)は、肌が炎症を受けた後にメラニンが過剰に産生されることで生じるシミです。肌はダメージを受けると自己防衛反応としてメラニンを多く作り出しますが、その過程で必要以上のメラニンが蓄積し、茶色い跡として残ることがあります。
時間の経過とともに自然に薄くなることが多いですが、紫外線や摩擦などの刺激を受けると長引いたり、濃くなったりすることがあります。
| 特徴 | 炎症が起きた箇所が茶色〜黒ずんで残る |
|---|---|
| 部位 | ニキビができやすい場所・傷・かぶれた箇所 |
| 大きさ | 炎症部位に一致した形・大きさ |
| 原因 | 炎症後に過剰なメラニンが産生・沈着 |
| 年齢 | 年齢を問わず起こりうる |
できる原因と
悪化を防ぐ方法
炎症の修復過程で
メラニンが過剰に作られる
ニキビ・虫刺され・レーザー治療・摩擦など、あらゆる炎症が原因になりえます。肌はこれらのダメージを受けると、修復過程でメラノサイトが活性化し、メラニンを過剰に産生します。これは肌が自分自身を守ろうとする防衛反応ですが、産生されたメラニンが表皮に蓄積したまま残ることでPIHとして現れます。
日本人を含むアジア人は、メラノサイトが活性化しやすい肌質の方が多く、欧米人と比べてPIHが起きやすい傾向があります。ニキビができたら早めに適切な治療を受け、炎症を長引かせないようにするなど、炎症の原因を作らないことが重要です。
悪化させないために
できること
時間は掛かりますが、PIHは適切なケアを続けることで自然と改善していきます。しかし、PIHになっている部位は非常に過敏になっているため、わずかな刺激で悪化したり長引いたりします。肌の摩擦や紫外線を防ぐのはもちろんのこと、刺激の強い化粧品や美容治療は避けましょう。
外用薬や内服薬で改善を促進するのも良いでしょう。PIHが定着してしまい、自然治癒が難しい場合は、レーザーでの治療も可能です。
レーザー照射後に一時的にシミが濃くなることがあります。これはレーザーの熱刺激に対する肌の反応として起きるPIHです。数週間〜数ヶ月で自然に薄くなることが多いですが、紫外線対策を怠ると長引く場合があります。気になる場合は自己判断せず、まず担当医にご相談ください。
他のシミとの見分け方
PIH(炎症後色素沈着)の特徴
炎症が起きた部位にそのままの形で現れる茶色いシミです。ニキビ痕であれば点状に、広範囲の炎症であればその形に沿って現れます。「以前ここにニキビがあった」「ここにレーザーを当てた」など、原因となる出来事に心当たりがあれば、まずPIHを疑います。時間の経過とともに自然に薄くなることもありますが、紫外線や摩擦で長引くこともあります。
PIH(炎症後色素沈着)の例
間違えやすいシミ
・老人性色素斑との違い
老人性色素斑は紫外線の蓄積によって生じ、特定の炎症との関連がありません。PIHは炎症があった部位に一致して現れるのに対し、老人性色素斑は紫外線を受けやすい部位に独立した斑点として現れます。また老人性色素斑は自然に薄くなることがない一方、PIHは時間とともに改善することがある点も異なります。
・肝斑との違い
肝斑は左右対称に現れ、ホルモンや紫外線が関与するのに対し、PIHは炎症が起きた部位に現れるため左右対称になることはほとんどありません。ただし頬にニキビが多い方は、頬のPIHが肝斑と混在して見えることがあります。
・ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)との違い
ADMは青みがかった灰褐色で左右対称に現れるのに対し、PIHは茶色で炎症部位に一致して現れます。色味と分布の違いが見分けるポイントです。
このような違いはありますが、PIHは他のシミと混在していることも多いです。刺激によって悪化するため、「他のシミを治療しようと思ったらPIHが悪化した」ということも少なくありません。いずれにしても、専門医による診断が、治療の出発点です。
他のシミや、シミに似た疾患についてもっと詳しく知りたい方は、「シミの種類・原因・見分け方」をご覧ください。
シミの種類・原因・見分け方主な治療方法
主なシミ治療の
PIH(炎症後色素沈着)
への適用
| ピコスポット | ○(自然治癒しない場合) |
|---|---|
| ピコトーニング | ○ |
| Qスイッチスポット | ○(自然治癒しない場合) |
| Qスイッチトーニング | ✕ |
| IPL(光治療) | △ |
| ニードルRF | ✕ |
| ケミカルピーリング | ✕ |
| 導入治療 | ✕ |
| 再生医療系注入治療 | ✕ |
| 内服薬 | ○(継続服用) |
| 外用薬 | ○(継続服用) |
自然に改善するが、治療によって回復を早めることができる
PIHは、適切なケアを続けることで時間をかけて自然に改善していきますが、濃いものや長引くものは治療によって改善を早めることができます。PIHの治療で重要なのは、まず炎症の原因を取り除くこと、そして紫外線・摩擦などの刺激を避けながら、メラニンの産生を抑えるアプローチを続けることです。
外用薬
PIH治療の基本となるのが外用薬です。メラニンの産生を抑える成分を継続的に使用することで、色素沈着の改善を促します。外用薬は単独でも効果が期待できますが、レーザー治療と組み合わせることでより安定した改善につながります。
ピコトーニング
ピコトーニングは、PIHのメラニンを少しずつ分解しながら、肌のベースを整える効果が期待できます。また、トーニングによって薄いシミが消えることで、残ったシミの種類(ADMや老人性色素斑など)の鑑別がしやすくなり、その後の治療方針を立てやすくなります。
スポット照射
トーニング後に残ったシミの種類が明確になった段階で、必要に応じてスポット照射を組み合わせます。
他にどのようなシミ治療があるのかは、「シミ治取り療の種類」をご覧ください。
シミ取り治療の種類当院のシミ治療
ピコトリートメント
PIHは他のシミと混在していることが多く、適切な治療のためには正確な診断が欠かせません。また、誤った治療や刺激によって悪化することもあるため、慎重なアプローチが重要です。当院では、次のステップで治療を行います。
診断
皮膚科専門医が肌の状態を詳しく診察。どの種類のシミがどこにあるかを見極めます。
整肌(トーニング)
顔全体にトーニングを照射し、肝斑を消しながら肌のベースを整えます。この段階で残ったシミの種類が判断しやすくなります。
粉砕(スポット)
整肌後に残ったシミにスポットを照射。表層のシミは浅く、深いシミ(ADM)には深く照射し、的確に消していきます。
詳しくは、「ピコトリートメント」をご確認ください。
ピコトリートメントへ
まずは初診と
シミ診断へ
医師があなたのシミを診断し、適切な治療をご案内します。施術枠に空きがある場合は、カウンセリングの当日に施術も可能なので、すでにご希望の治療が決まっている方もまずはご相談ください。
(初診の保険診察料、約1,000~1,500円が必要です)
受付時間 9:45〜13:00 / 14:45〜18:30 日祝休診
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シミ治療の基礎知識
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シミ治療の基礎知識
施術前の注意事項
日焼けを避けてください
施術前2週間は日焼けをしないようにしてください。過度な日焼けは、炎症後色素沈着のリスクを高めます。
一部のスキンケアを中止してください
レチノイン酸・ハイドロキノンなどの刺激の強い外用薬は、施術3〜5日前から使用を中止してください。
メイクはしてきていただいて構いません
施術前にクレンジングを行いますので、メイクをしたままご来院いただけます。
施術後の注意事項
施術後、痛みが継続する場合は、よく冷やしてください
肌深部へレーザー照射をする際は、針で刺されたような感覚や熱を感じることがあります。これらは1時間ほどで消失することが一般的ですが、火傷のような痛みが続く場合は、治療部をよく冷やしてください。
日焼け止めを必ず使用してください
施術後の肌は紫外線の影響を受けやすい状態です。外出時は日焼け止めをしっかり塗り、帽子や日傘も併用してください。
保湿をしっかり行ってください
施術後は肌が乾燥しやすくなっています。保湿ケアをこまめに行ってください。
当日からメイク・洗顔が可能です
施術当日からメイク・洗顔が可能です。ただし施術部位を強くこすることは避けてください。
飲酒・激しい運動・長時間の入浴は当日避けてください
体温が上がると赤みや腫れが長引く場合があります。当日は控えていただくようお願いします。
外用薬の再開時期を確認してください
レチノイン酸・ハイドロキノンなどは、施術後の肌の状態を確認してから使用してください。使用時期は、医師・看護師の指示に従ってください。
効果には個人差があります
ピコトリートメントの効果はシミの種類・濃さ・肌質・生活習慣などによって異なります。同じ回数でも、仕上がりには個人差があります。
リスク・副作用
赤み・熱感
施術直後に赤みや熱感が出ることがありますが、多くの場合数時間以内に治まります。
炎症後色素沈着(戻りジミ)
施術の刺激により、一時的にシミが濃くなることがあります。ピコレーザーは従来のレーザーに比べて起きにくいとされていますが、肌質や施術部位によっては発生する場合があります。適切なアフターケアで改善します。
肝斑の悪化
肝斑が混在している場合、スポット照射の刺激で悪化する可能性があります。しかしピコトリートメントでは、まずトーニングで肝斑を十分に薄くしてからスポット照射を行うため、肝斑悪化のリスクを抑えた治療が可能です。当院では初回に医師が診断を行い、肝斑の状態を確認したうえで照射方針を決定します。
色素脱失(白抜け)
非常にまれですが、照射部位のメラニンが過剰に破壊され、白く抜けることがあります。
施術を受けられない場合
以下に該当する方は施術をお断りする場合があります。
・妊娠中・授乳中の方
・日焼け直後の方
・光線過敏症の方
・ケロイド体質の方
・施術部位に炎症・感染症がある方
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