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シミの基礎知識

シミの種類・原因・見分け方

シミってなに?
どんな種類と治療方法があるの?

シミの正体はメラニンの蓄積。しかし、「メラニンが蓄積する原因」によって細かい種類があり、見た目も治療方法も異なります。それぞれどのようなものか、詳しく解説します。

このページの監修者 海老名皮フ科美肌センター 理事長・院長 小谷 和弘
  • 日本皮膚科学会認定皮膚科専門医
  • 厚生労働省指定麻酔科標榜医
  • 日本内科学会認定内科医
私が監修
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シミの種類と原因
見分け方・治療方法

老人性色素斑(日光黒子)

一般的に「シミ」と呼ばれる、最も多いタイプのシミ

特徴 境界がはっきりした茶色〜濃い褐色の斑。表面が均一でデコボコしていない
部位 頬・こめかみ・額・手の甲など日光が当たりやすい部分
大きさ 数mm〜数cm(大きさはさまざま)
原因 長年の紫外線の蓄積によるメラニン色素の過剰産生・沈着
年齢 30代頃から出始め、加齢とともに数・濃さが増す

原因

長年浴び続けた紫外線の影響で、皮膚の中にメラニン色素が過剰に作られ沈着したものが、老人性色素斑です。加齢・睡眠不足・摩擦なども促進の要因になります。

見分け方

色も大きさもさまざまですが、円形~楕円形で、ひとつのシミの中での色味は均一、輪郭がくっきりしているのが特徴です。紫外線を多く受けた部位に集中して現れ、複数のシミがまとまって見られることも少なくありません。肝斑のように左右対称に広がることはありません。

主な治療方法

ピコレーザーのスポット照射が効果的です。気になるシミにピンポイントで照射し、メラニンを破壊・分解します。ただし、肝斑やADMが混在している場合は照射方法が異なるため、正確な診断が重要です。治療後は患部の紫外線対策が必須です。

肝斑(かんぱん)

30〜50代女性に多い、顔全体に広がるシミ。ホルモンの影響が大きい

特徴 左右対称に広がる、境界がやや不明瞭な薄茶色の斑
部位 両頬・額・上唇まわり
大きさ 小さく薄いシミが、広範囲に広がる
原因 女性ホルモンの変動・紫外線・摩擦など
年齢 30〜50代に多い。閉経後にホルモンバランスが落ち着くと、自然に薄くなることがある

原因

女性ホルモンの増加・変動が主な引き金で、妊娠中やピル服用中に特に出やすくなります。紫外線や摩擦(洗顔のこすりすぎなど)も発症・悪化の要因になります。

見分け方

左右の頬に対称的に現れる淡い茶色のシミ。地図のように形は歪で不均一ですが、境界はある程度識別できます。中心が濃く周辺に向かって薄くなるグラデーションがありながらも、面状に広がるのが特徴です。ADMとよく似ており、専門医でも鑑別が難しい場合があります。

主な治療方法

ピコトーニングが有効で、ダウンタイムなく顔全体を均一に整えながら改善が期待できます。ただし、老人性色素斑が混在しているケースも多く、トーニング単体では濃いシミが消え切らないこともあります。内服薬(トラネキサム酸など)の併用も推奨されます。

雀卵斑(じゃくらんはん)/そばかす

小さな点が集まる、遺伝的な影響が強いシミ

特徴 直径1〜3mmほどの小さな褐色の斑が多数散在
部位 鼻を中心に両頬・目の下
大きさ 小さな点状
原因 遺伝的素因+紫外線
年齢 幼少期〜10代から現れ始める

原因

白人・赤毛・色白の人に多いシミです。その体質から、紫外線などの刺激を受けた際にメラニンが均一に広がらず、局所的に集中して作られてしまうのが原因です。思春期に顕著になり、加齢と共に消えていく傾向があります。

見分け方

鼻の周りを中心に、小さな点状のシミが散らばって現れます。老人性色素斑より粒が細かく、幼少期から存在することが多い点で区別できます。夏に濃くなり冬に薄くなる変動があれば、そばかすの可能性が高いです。

主な治療方法

ピコトーニングとの相性が非常によく、IPLでも改善が期待できます。ただし遺伝的素因があるため、治療後も紫外線を浴びることで再び現れる可能性があります。継続的な紫外線対策が再発防止のカギです。

後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)

真皮にできるシミ。肝斑に似ているが、治療法がまったく異なる

特徴 青みがかった灰褐色〜茶褐色の小さな斑が散在
部位 頬骨の高いところ・こめかみ・鼻の両脇
大きさ 小さめの斑が散らばるように分布
原因 真皮(皮膚の深い層)にメラノサイトが異常増殖
年齢 20〜40代に多い

原因

皮膚の深い層(真皮)にメラニンを作る細胞が増殖することで生じます。ソバカスと同様に生まれつきの肌の性質が関与しており、幼少期ではなく20〜40代になって初めて現れることが多いシミです。紫外線・炎症・妊娠などが発症原因としてあげられますが、不明な場合も多いです。

見分け方

頬骨の高い部分を中心に、小さな色素斑が散らばるように現れます。薄茶色くムラなく広がる肝斑と比べて、やや青みがかった灰褐色をしており、粒が独立して点在するのが特徴です。ただし混在するケースも多く、見た目だけでの判断が難しいシミです。

主な治療方法

ピコスポットが有効です。ただし肝斑との混在例も多いため注意が必要です。また、老人性色素斑より深い層に色素があるため、照射のフルエンス(出力)や方法は一人ひとりの状態にあわせてカスタマイズする必要があります。正確な診断なしに治療を行うと、効果が出ないばかりか悪化のリスクもあります。

炎症後色素沈着(PIH)

ニキビや傷跡が黒ずんで残るシミ

特徴 炎症が起きた箇所が茶色〜黒ずんで残る
部位 ニキビができやすい場所・傷・かぶれた箇所
大きさ 炎症部位に一致した形・大きさ
原因 炎症後に過剰なメラニンが産生・沈着
年齢 年齢を問わず起こりうる

原因

ニキビ・虫刺され・かぶれ・傷など、皮膚に炎症が起きた後、回復の過程でメラニンが過剰に産生されて沈着します。肌が炎症に反応しやすい方や、患部をこすったり潰したりすることで起こりやすくなります。

見分け方

ニキビや傷があった場所に一致して現れる黒ずみです。他のシミと異なり「炎症があった場所に残る」という経緯が明確なため、比較的判断しやすいタイプです。時間の経過とともに自然に薄くなることもあります。

主な治療方法

通常2か月~半年程度で自然に回復しますが、お薬(外用薬・内服薬)を用いることで回復を早めることができます。回復途中での高出力なレーザー照射は、悪化を招く恐れがあるため推奨されません。ただし、長期間改善が見られないときは、真皮への色素沈着が疑われます。その際は、熱ダメージの少ない低出力レーザーによる治療が選択肢となることもあります。

シミに似た別の疾患

青いアザ(太田母斑・蒙古斑・伊藤母斑)

生まれつき、または幼少期からみられる、青みがかった色素斑です。ADMと見た目が似ていますが、発症時期や分布が異なる別の疾患として扱われます。いずれもレーザー治療が行われることが多く、治療アプローチに共通点があります。

主に発生部位や分布によって分類されます。
・太田母斑 → 顔
・蒙古斑 → 臀部や腰
・伊藤母斑 → 肩や鎖骨周囲
・異所性蒙古斑 → それ以外の体幹・四肢

いずれもピコレーザーまたはQスイッチレーザーによるスポット照射で改善が期待できます。

一部、保険適用が可能です

太田母斑・伊藤母斑は保険適用となることがあります。異所性蒙古斑も、自然に消えない場合などは保険適用となることがあります。蒙古斑は通常自然に消えるため保険適用外ですが、成長後も残存する場合には適用されることもあります。

茶アザ(扁平母斑)

境界がはっきりした均一な茶色の色素斑です。老人性色素斑と混同されやすいですが、生まれつきまたは幼少期から存在します。
治療が難しいタイプのシミです。Qスイッチレーザーやピコレーザーが試みられることはありますが、効果には個人差が大きく、治療しても消えない、消えても再発することがあります。

シミとアザって何が違うの?

実は、医学的に明確な定義の違いはありません。まず、メラニンによる色の変化全般を「色素斑」と言います。シミもアザも、どちらも「色素斑」です。
一般的には、後天的(紫外線・加齢・炎症などによってできる)な茶色っぽい色素斑がシミ、先天的(生まれつきある)で青や茶などの色素斑がアザと呼ばれています。

ちなみに、転んだりぶつけたりした時にできるアザは全く別物です。これは皮下出血(内出血)によるもので、メラニンとは無関係。医学的には「紫斑」と呼ばれます。

脂漏性角化症

いぼの一種。加齢とともに現れる、盛り上がりのある茶色〜黒っぽい良性腫瘍です。「老人性いぼ」とも呼ばれます。シミへのレーザー治療では対応できず、液体窒素やCO₂レーザーなど、削る・剥がす治療が必要です。

当院ではプラズマペンによる治療を行っています。

悪性腫瘍(皮膚がん)

まれに、シミのように見える病変が皮膚がん(メラノーマなど)であるケースがあります。気づかずレーザー治療を受けてしまうと、がんの進行を招く場合があります。シミと自己判断して放置するのも危険です。
「急に大きくなった」「色がまだらで形が歪んでいる」「輪郭がぼやけて広がっている」といった特徴がある場合は、必ず医師にご相談ください

安全で効果的に
シミを治療する3ステップ

多くの方のシミは1種類ではなく、複数の種類が混在しています。老人性色素斑だと思っていたら肝斑も混じっていた、肝斑とADMが重なっていた、ということは珍しくありません。

種類が混在している場合、1つの治療だけでは効果が不十分なことが多く、種類を見誤るとシミが悪化するリスクもあります。

だから当院は、次のステップでシミ治療を行うことを推奨しています。

STEP 01

診断

皮膚科専門医が肌の状態を詳しく診察。どの種類のシミがどこにあるかを見極めます。

STEP 02

整肌(トーニング)

顔全体にトーニングを照射し、肝斑を消しながら肌のベースを整えます。この段階で残ったシミの種類が判断しやすくなります。

STEP 03

粉砕(スポット)

整肌後に残ったシミにスポットを照射。表層のシミは浅く、深いシミ(ADM)には深く照射し、的確に消していきます。

この3ステップでシミ取り治療を行うのが、当院のピコトリートメントです。

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このページの監修者 海老名皮フ科美肌センター 理事長・院長 小谷 和弘
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