シミとは何か
シミはなぜできるのか、どんな種類と治療方法があるのか、皮膚科専門医が解説します。目次
INDEX
シミ取り治療の基礎知識
BASIC KNOWLEDGE
シミの種類
SPOTS TYPES
シミは、メラニン色素が肌の内部に蓄積した状態。でもひとくちに「シミ」といっても、種類や原因はさまざまで、適切な治療も異なります。
このページでは、シミのメカニズムから治療の選び方まで、皮膚科専門医の視点からわかりやすく解説します。
- 日本皮膚科学会認定皮膚科専門医
- 厚生労働省指定麻酔科標榜医
- 日本内科学会認定内科医
しました
目次
INDEX
シミの正体と
メカニズム
シミの正体は「メラニンの蓄積」
シミの正体は、メラニンという色素です。メラニンは紫外線や外部刺激から肌を守るために生成される色素ですが、生成量が排出量を上回ると肌の内部に蓄積し、茶色や黒っぽいシミとして見えるようになります。
なぜメラニンは作られるのか
メラニンが作られる理由は、紫外線や刺激からお肌を守るため。それがどのような仕組みか、お肌の構造から説明します。
肌の構造と、シミに関わる主な細胞
私たちの肌は、表皮・真皮・皮下組織という3層構造になっています。
メラニンが蓄積するのは主に表皮です(ADMなど、真皮にできるシミも一部あります)。表皮の約90%はケラチノサイト(角化細胞)で構成されていて、ターンオーバーによって入れ替わります。更に表皮の下層には、メラノサイトというメラニンを作り出す細胞があります。
メラニンが作られる流れ
日焼けで肌が黒くなるのも、この防御反応の結果です。
ホルモンによるシミは
少し仕組みが異なる
肝斑に代表されるホルモン性のシミは、ケラチノサイトの損傷とは無関係です。エストロゲンなどの女性ホルモンがメラノサイトに直接作用し、メラニンを過剰に産生させると考えられています。
なぜホルモンの変化がメラニン産生につながるのか、そのメカニズムは現時点では完全には解明されていません。
なぜメラニンが蓄積するのか
メラニンの蓄積には、生成が過剰になる場合と、排出が追いつかない場合の2つがあります。
過剰に生成される主な原因
・紫外線
もっとも大きな要因。表皮のケラチノサイトを損傷し、メラノサイトを刺激してメラニンを過剰に産生させます。特にUVAは真皮まで到達し、メラノサイトを長期的に過敏化させます。
・摩擦・炎症
ニキビや傷、日常的な摩擦などによってケラチノサイトがダメージを受けると、炎症性のシグナルがメラノサイトに伝わり、メラニンが過剰に産生されます。洗顔時の強いこすりすぎも原因になります。
・ホルモン変動
女性ホルモンのバランスが大きく変化すると、メラノサイトがメラニンを過剰に産生すると考えられています。妊娠中・出産後・更年期・低用量ピルの服用などで肝斑が出やすいのはこのためです。
排出が間に合わない(ターンオーバーが乱れる)主な原因
・加齢
ターンオーバーのサイクルは加齢とともに長くなります。20代では約28日ですが、40代以降では40〜60日以上かかる場合も。メラニンが排出されるまでの時間が長くなるほど蓄積しやすくなります。
・紫外線(UVA)
真皮まで到達したUVAは、コラーゲン・エラスチンを産生する線維芽細胞にダメージを与えます。真皮が劣化すると表皮への栄養供給が滞り、ターンオーバーが乱れてメラニンの排出効率が下がります。
・生活習慣の乱れ
睡眠不足・過度なストレス・栄養不足・乾燥などがターンオーバーを乱し、メラニンの排出を遅らせます。
ターンオーバーの
仕組みと役割
お肌は表皮・真皮・皮下組織の3層構造だとお伝えしましたが、表皮は更に4つの層に分かれています。角質層、顆粒層、有棘層、基底層です。
ケラチノサイトは基底層で生まれ、有棘層→顆粒層→角質層へと移っていき、最終的に垢として剥がれ落ちます。この一連のサイクルがターンオーバーです。
ターンオーバーには、細菌などが体内に入るのを防いだり、傷を速やかに修復したりする役割があります。肌全体の健康を維持するためにとても重要なお肌の機能です。
主なシミの種類と特徴
ひとくちに「シミ」といっても、種類は一つではありません。生じる原因・皮膚の深さ・見た目によって複数の種類に分類され、種類によって適切な治療が大きく異なります。
老人性色素斑
もっとも一般的なシミ。境界がはっきりした茶〜黒色で、大小さまざま。
肝斑
頬を中心に左右対称に広がる、薄茶色のもやっとしたシミ。消えにくく再発しやすい。
ソバカス
鼻や頬を中心に散らばる、1〜2mmの小さな茶色い斑点。遺伝的な素因が強い。
ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)
真皮の深い層にある灰青色〜茶色のシミ。再発しやすく、個別カスタマイズした治療が必要。
PIH(炎症後色素沈着)
ニキビや傷などの炎症が治った後に残る茶色い跡。ほとんどの場合自然回復する。
各シミの特徴・原因・代表的な治療方法について詳しくは「シミの種類・原因・見分け方」をご覧ください。
シミの種類・原因・見分け方シミができてしまったら?
代表的なシミ治療
シミの治療には、レーザーをはじめとするさまざまな選択肢があります。種類によって得意なシミが異なり、ダウンタイム・リスクにも大きな差があります。
ピコトーニング
高エネルギーのレーザーを顔全体に照射する方法。ダウンタイムがなく、肝斑・ソバカス・くすみに効果的です。
ピコスポット
シミにピンポイントでレーザーを照射する方法。保護テープ不要で、老人性色素斑・ADM・ソバカスに高い効果を発揮します。
ナノスポット
従来型のQスイッチレーザーによるスポット照射。老人性色素斑への効果は確実ですが、1〜2週間の保護テープが必要です。
IPL(光治療)
レーザーとは異なり、広帯域の光を照射する治療。薄いシミ・くすみ・毛穴など複数の悩みに同時にアプローチできます。
内服薬・外用薬
トランサミンなどの内服薬やハイドロキノンなどの外用薬で、メラニンの産生を抑制したり排出を促したりします。単独では即効性はありませんが、レーザー治療との併用で効果を高めます。
各治療の詳しい解説や、その他の治療方法については「シミ取り治療の種類」をご覧ください。
シミ取り治療の種類シミ治療の落とし穴
シミの種類がわかり、治療の選択肢もわかった。では、気になる治療をすぐに始めれば良いかというと、実はそう単純ではありません。シミ治療には、知っておくべき落とし穴があります。
複数の種類のシミが
混在している
シミに悩む方のお顔には、複数の種類のシミが混在していることがほとんどです。老人性色素斑と肝斑が重なっていたり、ADMが隠れていたり。見た目だけでは判断できず、専門家ですら診断が難しいことも少なくありません。
治療を間違えると
シミを悪化させる
たとえば肝斑は、スポットレーザーを当てると著しく悪化することがあります。ADMに中途半端なスポット照射をすることで、PIHを引き起こす可能性もあります。PIHに強い刺激を与えてしまい、さらに濃くなる場合もあります。
単体の治療では
シミが残る可能性が高い
肝斑やPIHのリスクを考えスポット照射を避けたとしても、トーニングだけでは濃い老人性色素斑やADMは消えません。どの治療も万能ではなく、それぞれに得意なシミと苦手なシミがあります。
当院のシミ治療
ピコトリートメント
だからこそ重要なのが、次のステップで治療を進めることです。
診断
皮膚科専門医が肌の状態を詳しく診察。どの種類のシミがどこにあるかを見極めます。
整肌(トーニング)
顔全体にトーニングを照射し、肝斑を消しながら肌のベースを整えます。この段階で残ったシミの種類が判断しやすくなります。
粉砕(スポット)
整肌後に残ったシミにスポットを照射。表層のシミは浅く、深いシミ(ADM)には深く照射し、的確に消していきます。
当院ではこのように、どのシミがどの種類なのかを見極めた上で、段階的に治療を組み合わせることで、リスクを最小限に抑えながらシミを丸ごとキレイにすることを目指しています。
治療の詳細は、「ピコトリートメント」をご確認ください。
ピコトリートメント
まずは初診と
シミ診断へ
医師があなたのシミを診断し、適切な治療をご案内します。施術枠に空きがある場合は、カウンセリングの当日に施術も可能なので、すでにご希望の治療が決まっている方もまずはご相談ください。
(初診の保険診察料、約1,000~1,500円が必要です)
受付時間 9:45〜13:00 / 14:45〜18:30 日祝休診
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男性のシミ治療
男性のシミのお悩み、増えています。女性のシミとはちょっと違う、特徴・注意点をお伝えします。
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シミ治療の基礎知識
/小谷院長が徹底解説
シミ治療の基礎知識
施術前の注意事項
日焼けを避けてください
施術前2週間は日焼けをしないようにしてください。過度な日焼けは、炎症後色素沈着のリスクを高めます。
一部のスキンケアを中止してください
レチノイン酸・ハイドロキノンなどの刺激の強い外用薬は、施術3〜5日前から使用を中止してください。
メイクはしてきていただいて構いません
施術前にクレンジングを行いますので、メイクをしたままご来院いただけます。
施術後の注意事項
施術後、痛みが継続する場合は、よく冷やしてください
肌深部へレーザー照射をする際は、針で刺されたような感覚や熱を感じることがあります。これらは1時間ほどで消失することが一般的ですが、火傷のような痛みが続く場合は、治療部をよく冷やしてください。
日焼け止めを必ず使用してください
施術後の肌は紫外線の影響を受けやすい状態です。外出時は日焼け止めをしっかり塗り、帽子や日傘も併用してください。
保湿をしっかり行ってください
施術後は肌が乾燥しやすくなっています。保湿ケアをこまめに行ってください。
当日からメイク・洗顔が可能です
施術当日からメイク・洗顔が可能です。ただし施術部位を強くこすることは避けてください。
飲酒・激しい運動・長時間の入浴は当日避けてください
体温が上がると赤みや腫れが長引く場合があります。当日は控えていただくようお願いします。
外用薬の再開時期を確認してください
レチノイン酸・ハイドロキノンなどは、施術後の肌の状態を確認してから使用してください。使用時期は、医師・看護師の指示に従ってください。
効果には個人差があります
ピコトリートメントの効果はシミの種類・濃さ・肌質・生活習慣などによって異なります。同じ回数でも、仕上がりには個人差があります。
リスク・副作用
赤み・熱感
施術直後に赤みや熱感が出ることがありますが、多くの場合数時間以内に治まります。
炎症後色素沈着(戻りジミ)
施術の刺激により、一時的にシミが濃くなることがあります。ピコレーザーは従来のレーザーに比べて起きにくいとされていますが、肌質や施術部位によっては発生する場合があります。適切なアフターケアで改善します。
肝斑の悪化
肝斑が混在している場合、スポット照射の刺激で悪化する可能性があります。しかしピコトリートメントでは、まずトーニングで肝斑を十分に薄くしてからスポット照射を行うため、肝斑悪化のリスクを抑えた治療が可能です。当院では初回に医師が診断を行い、肝斑の状態を確認したうえで照射方針を決定します。
色素脱失(白抜け)
非常にまれですが、照射部位のメラニンが過剰に破壊され、白く抜けることがあります。
施術を受けられない場合
以下に該当する方は施術をお断りする場合があります。
・妊娠中・授乳中の方
・日焼け直後の方
・光線過敏症の方
・ケロイド体質の方
・施術部位に炎症・感染症がある方
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