医療コラム
若さを保つのに最適!院長おすすめの治療メニュー3選のご紹介
「先生、とてもお若いですね」「まだ30代かと思いました」——外来で患者様からそう声をかけていただくことが、最近とても増えました。私はもうすぐ50歳になります。しかも学生時代は、日焼け止めもろくに塗らず、炎天下でスポーツに明け暮れていたような人間です。お世辞にも「昔から肌を大事にしてきた」とは言えません。
そんな私が、なぜ今「若く見える」と言っていただけるのか。理由は単純で、皮膚科医になってから、自分自身の肌と体で効果を確かめながら、信頼できる治療を淡々と続けてきたからです。今回は、私が実際に継続して受けている治療の中から、特に自信を持っておすすめできるトップ3をご紹介します。
目次
プラセンタ注射——若さを保つ治療①
プラセンタとは何か
プラセンタとは、母体と胎児をつなぐ「胎盤」から抽出したエキスのことです。胎盤は、胎児を育てるために必要な栄養を凝縮して届ける器官であり、そこから作られる製剤にはアミノ酸、ビタミン、ミネラル、酵素、核酸といった成分が非常に豊富に含まれています。
当院では、厚生労働省の承認を受けた「メルスモン」と「ラエンネック」という2種類の医薬品を使用しています。どちらも本来は保険診療でも使われる医薬品で、メルスモンは更年期障害や乳汁分泌不全の治療薬として、ラエンネックは肝機能障害の治療薬として開発された経緯を持ちます。ただし当院では、美容・アンチエイジング目的でのご利用は全額自費診療として行っています。
なお両者は、胎盤の含有量や液性(酸性度)に違いがあり、ラエンネックはメルスモンよりも1アンプルあたりの胎盤含有量がやや多い一方、酸性度が高いため注射時の痛みを感じやすい傾向があります。メルスモンは中性に近く痛みが少ないため、痛みが苦手な方にはメルスモンを、しっかり効果を実感したい方にはラエンネックをご提案することが多いです。
期待される効果
プラセンタには、細胞の活性化や新陳代謝の促進作用があるとされ、疲労回復、睡眠の質の向上、肌のハリ・ツヤの改善、ホルモンバランスの調整など、多岐にわたる効果が期待できます。「疲れが取れやすくなった」「よく眠れるようになった」というお声を、患者様のお声からも私自身の体感としても実感しています。
献血制限が変わります——これまでのリスク管理の考え方
プラセンタ注射については、これまで「一度でも受けると献血ができなくなる」というルールがありました。これは、変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)の感染リスクを理論上ゼロにはできないという、あくまで予防的な観点から設けられた措置であり、実際にプラセンタ注射による健康被害や感染が確認されたためではありません。
長年にわたり大きな安全性の問題が報告されてこなかったことを踏まえ、厚生労働省は2026年1月、この献血制限を撤廃する方針を決定しました。2026年秋頃を目途に、プラセンタ注射を受けたことがある方も献血が可能になる予定です(※撤廃までは、従来どおり献血制限が続きます)。長年の使用実績に裏打ちされた安全性が、制度の面でも改めて認められた形といえるでしょう。
「エクソソーム」など新しい再生医療との違い
最近、成長因子を用いた「エクソソーム」や幹細胞培養上清液を使った再生医療が、美容分野で急速に広まっています。しかし、これらについては現時点で有効性・安全性が確認され、薬事承認を得て製造販売されている医薬品は存在しません。厚生労働省は自由診療でのエクソソーム使用について繰り返し注意喚起を行っており、法規制の対象とするかどうかの議論も進んでいる段階です。つまり、まだ体内に安全に取り入れられると言い切るには、検証が不十分な治療だということです。
その点、プラセンタはむしろ「再生医療の先駆け」と呼べる存在です。昭和の時代から使われ続け、長年の使用実績の中で安全性が確認されてきました。新しいものが必ずしも優れているとは限らず、長く使われ続けていること自体が、一つの信頼の証だと私は考えています。
当院での使い方
私自身は週2回、1回4アンプルのペースでプラセンタ注射を継続しています。患者様の間では4〜6アンプルを1回で行うプランが人気で、当院では本数が多いほど1本あたりの単価が下がる料金設定にしています。ご自身の体調やご希望に合わせて、頻度や本数を調整しながら続けていただける治療です。金額的にも1回2,000〜3,000円で済むので無理なく続けられます。
ジェネシス——若さを保つ治療②
ジェネシスは、波長1064nmのロングパルスNd:YAGレーザーを使った、いわゆる「レーザーフェイシャル」に分類される治療です。肌の深い層に穏やかな熱を届けてコラーゲンの生成を促す仕組みで、ダウンタイムがほとんどないのが最大の特長です。
この治療がすごいのは、効果の「守備範囲」の広さです。
- ニキビ・ニキビ跡の改善
- 赤ら顔、血管拡張(毛細血管の目立ち)の改善
- 毛穴の開きの改善
- 肌のたるみ・ハリ不足の改善
赤みにも、ニキビにも、毛穴にも、たるみにも——肌質全般に効果があるレーザーというのは、実はそう多くありません。当院ではさらに、赤みの強い症例には532nmのグリーンジェネシスを組み合わせた「ダブルジェネシス」も行っており、浅い層と深い層を一度に集中的にケアすることも可能です。
もし私が「今後、美容治療を1つしか受けられなくなるけど何を選択されますか?」と問われたら、迷わずジェネシスを選びます。それくらい、汎用性が高く、痛みも少なく、続けやすい治療だと実感しています。私自身、今も月に1〜2回のペースで継続中です。
ハイフ(HIFU)——若さを保つ治療③
3つ目は、高密度焦点式超音波(HIFU/ハイフ)による治療です。ハイフは、皮膚の表面を傷つけることなく、肌の深部(真皮層や、たるみの土台となるSMAS筋膜層)にピンポイントで熱エネルギーを届けることができる治療法で、たるみを根本的に引き上げる効果があります。
プラセンタやジェネシスが「日常的なメンテナンス」だとすれば、ハイフは「たるみに対する根本治療」という位置づけです。年齢とともに、どうしても皮膚や皮下組織、筋膜はゆるんでいきます。これは避けられない自然な変化ですが、ハイフのように土台からアプローチできる治療があることで、その進行を穏やかにすることができます。
私自身は年に1〜2回程度の頻度で受けていますが、それでも十分に効果を実感できています。現在も「たるみ治療の王道」と言える存在であることは間違いありません。当院では今後、別のたるみ治療機器の導入も予定しており、ハイフとの組み合わせで、さらに高度なたるみ改善をご提供できるよう準備を進めています。
トップ3以外にも、実はいろいろやっています
ここまでが、私が自信を持っておすすめするトップ3です。ただ、実際にはこれ以外にもさまざまな治療を取り入れています。
例えば、表情じわが気になる部分にはボトックス注射を時々使用しています。また、顔にイボができてしまった場合には、プラズマペンですかさず除去することもあります。これらについては、また別の機会に詳しくご紹介できればと思います。
まとめ:若さは「特別なこと」の積み重ねではない
振り返ってみると、私が続けているのは、プラセンタ注射・ジェネシス・ハイフという、いずれも長い実績を持つ治療ばかりです。目新しさよりも、安全性と効果が積み重ねられてきた治療を、無理のない頻度でコツコツ継続すること。それが、結果として「若さを保つ」ことにつながっているのだと思います。
学生時代、日焼け対策など考えたこともなかった私でも、こうして治療を続けることで肌の状態は変わっていきます。「今さら遅いのでは」と思っている方にこそ、まずは当院にご相談いただきたいと思います。
- (執筆者情報)
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小谷 和弘
日本皮膚科学会 皮膚科専門医
厚生労働省指定 麻酔科標榜医
日本内科学会 認定内科医

