適切な治療を行うため、問診票にできものの経過などをご記入ください。できものがある部位やそれに気付いた時期、炎症の有無などを記入してください。過去に治療したできものが再発した場合は、当時に受けた治療内容を覚えている範囲でご記載ください。
日帰り手術
当院の日帰り手術の特長
- 保険診療が適用される皮膚のできものや病気につきましては、保険内での対応が可能です。
- これまでに5,000件以上の皮膚外科手術の実績がある院長が責任を持って執刀します。
- ご希望で麻酔テープも使用し、局所麻酔注射による痛みを軽減し、痛みの少ない手術を目指しています。
- クリーンな手術室で安全性の高い手術を行い、傷痕やダウンタイムを最小限に抑えることを重視しています。
- 手術後のケアもしっかり行い、術後の経過観察や生活指導も丁寧にサポートします。
- 平日(現在は木曜日のみ)と土曜日に手術対応を行っており、患者様のスケジュールに柔軟に対応します。
日帰り手術で治療を行う主な疾患
当院では、次のような疾患に対して、日帰り手術を行っています。対象となる皮膚腫瘍にはさまざまな種類があり、良性だけでなく悪性のものもあるため、入念な診察と検査のうえで治療方法を提案しています。
このような方はご相談ください
- 以前からあったできものが大きくなってきた
- これまでになかったほくろやイボに気付いた
- 皮膚にコブのようなものができた
- できものが出血、化膿している
- 粉瘤が腫れてきた
粉瘤(アテローム)
粉瘤(ふんりゅう)は、皮膚の下に皮脂や角質が蓄積することで生じる良性の皮膚腫瘍です。医学用語で表皮性嚢腫(ひょうひせいのうしゅ)、あるいはアテロームとも呼ばれています。良性腫瘍ではありますが、特有の不快な臭いが発生したり、化膿したりする可能性があるため、早期の切除を推奨しています。切除は局所麻酔を用いた日帰り手術で行います。
ほくろ
ほくろの多くは、母斑細胞母斑(ぼはんさいぼうぼはん)と呼ばれる良性腫瘍です。褐色から黒褐色の色素斑として皮膚に現れ、平らなものや隆起しているものなど、さまざまな形や大きさのものがあります。ほくろは性別や年齢によらず、身体のあらゆる部分に生じます。稀にほくろのように見えても、基底細胞がんや悪性黒色腫(メラノーマ)などの悪性の腫瘍である場合があります。急にほくろが大きくなったなど、気になる症状がある方は早めにご相談ください。
加齢性イボ
加齢性イボ(脂漏性角化症)は、褐色~黒色の見た目をした良性腫瘍です。平らなものから盛り上がったものまでさまざまな形をしています。紫外線に当たりやすい顔や頭、手足などに生じやすく、年齢とともに増えることもあります。自然に消退することはなく、市販薬などで治癒することもありません。健康上は放置しても問題ありませんが、見た目の問題から手術などで除去する場合があります。
脂肪腫
脂肪腫は、体のどこにでも生じる脂肪のかたまりです。痛みや炎症を伴わない、やわらかいできものができて、少しずつ大きくなっていきます。2cmほどのサイズから10cmを超えるものまで、大きさはさまざまです。大きくなって周囲の皮膚や筋肉を圧迫するようになると、その部位に違和感を感じる場合があります。除去するためには外科手術が必要ですが、大きさや部位によっては当院で日帰り手術を行うことが可能です。
その他の皮膚腫瘍
その他、当院の日帰り手術の対象となる皮膚腫瘍には、皮膚線維腫や血管腫、軟性線維腫(アクロコルドン)などがあります。
日帰り手術の種類
当院では、ラジオ波メス、くり抜き法、通常のメスを用いる手術の3つの方法を用いて、日帰り手術を実施しています。手術前に、麻酔科標榜医の資格を持つ医師が麻酔の局所注射を行い、痛みを感じないようにしてから手術を開始します。
ラジオ波メス
ラジオ波メスは高周波を使用して、ほとんど出血することなく、組織をきれいに切除することができる器械です。患部の周りへのダメージを最小限に抑えられるため、小さなほくろや加齢性イボ(脂漏性角化症)など、皮膚の表面のできものの日帰り手術で使用します。
くり抜き法
直径1mm~6mmの皮膚をくり抜くパンチ(トレパン)を使用して、粉瘤などの皮膚のできものを取り除きます。小さな穴を空けるだけのため、傷を最小限にすることができる方法です。術後の外見の回復を考えて、傷の縫合を行わない場合もあります。
通常のメスを用いる手術
できものが大型でラジオ波メスで除去すると目立つ痕が残ってしまう場合や、くり抜き法では取り除けないほど大きなできものの場合、できものが周囲の組織に癒着しているような場合は、通常のメスを用いて完全にできものを除去した後に縫合する方法を選択します。部位にもよりますが、術後1~2週間ほどで抜糸を行う必要があります。
日帰り手術の流れ
当院の日帰り手術は、基本的に下記の流れで実施します。
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問診
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診察
問診票の内容をもとに、触診やダーモスコピー(拡大鏡)を使用して、ホクロやイボ、皮膚腫瘍の診察を行います。できものができた部位や大きさ、診断結果に応じて、適切な除去方法や病理検査の必要性を判断します。なお、手術を行う前には、当院の院長による診察が必ず必要になります。また、手術を診察当日に行うことはできないため、診察後に手術日時を予約していただきます。
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手術
処置室でベッドに横になっていただき、患部の周りを整えた後、麻酔科標榜医の資格も持つ皮膚科専門医が注射で局所麻酔を施します。診察結果に基づいた適切な方法でできものを切除します。施術にかかる時間は約20分程度です。
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術後検診
抜糸や消毒、傷の診察のために、術後の指定日に来院していただきます。それ以後は、傷の経過に応じた診察を行っていきます。
日帰り手術の費用
当院の日帰り手術の費用は下記のとおりです。できものの大きさや種類、できた部位が露出部か非露出部かによって手術費用が変わります。
保険診療(3割負担の場合)
項目 | 料金 |
---|---|
拡大鏡検査 | 約200 |
手術 | 約7,000円~14,000円 |
自費診療(イボ、ほくろの除去 税込み)
項目 | 料金 |
---|---|
2ミリ以下2つ | 11,000 |
3ミリ以上1つ | 11,000 |
Q&A
日帰り手術とはどのようなものですか?
日帰り手術とは入院を必要とせず、当日に治療を行い、その日のうちに帰宅できる手術のことです。当院では良性腫瘍やほくろの切除、粉瘤の摘出などを行っています。
日帰り手術は痛いですか?
手術の際は局所麻酔を使用するため、施術中の痛みはほとんどありません。ただし、麻酔注射の際に軽い痛みを感じる場合があります。手術後の痛みに対しては、痛み止めを処方することで軽減しています。
日帰り手術にかかる時間はどのくらいですか?
手術の種類や治療する部位によりますが、一般的には20分程度で終了します。手術前後の準備や説明も含めると、クリニックに滞在する時間は30分程度です。
日帰り手術後に気をつけることはありますか?
手術後は傷口を清潔に保つことが大切です。通常、シャワーは翌日から可能です。激しい運動や入浴、アルコールの摂取は、数日間控えることをおすすめしています。
日帰り手術の後に傷跡は残りますか?
傷跡の残り方は、手術の種類や患者様の体質によって変わりますが、できる限り目立たない方法を用いて縫合を行います。これまでに5,000件以上の皮膚外科手術の経験を持つ、皮膚科専門医の院長が責任を持って執刀します。傷跡は時間が経つにつれて徐々に薄くなりますが、完全に消えるわけではありません。医師と相談しながら、適切なケアを行うようにしましょう。
日帰り手術を受ける前に準備することはありますか?
手術前日は十分な睡眠を取り、当日は朝食を軽めに摂ることをおすすめします。手術部位によっては、事前に剃毛が必要な場合があります。医師からの指示に従い、準備を行ってください。
日帰り手術に保険は適用されますか?
多くの日帰り手術は保険適用となりますが、イボやほくろの除去など、手術の内容によっては自費診療となる場合があります。具体的な費用については、診察時に医師やスタッフにご確認ください。
手術後の通院は必要ですか?
通常、手術後の経過観察のために数回の通院が必要です。通院では、必要に応じて抜糸や、傷口の状態を確認するためのフォローアップを行います。通院回数は手術の種類や手術後の患部の状態によって異なります。
- (参考文献)
- (監修者情報)
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小谷 和弘
日本皮膚科学会 皮膚科専門医
厚生労働省指定 麻酔科標榜医
日本内科学会 認定内科医