水虫・爪水虫
当院の水虫・爪水虫治療の特長
- 症状に合わせた最適な治療を提案します。
- 積極的に内服薬も使用し、外用薬も組み合わせ、効率的に水虫菌を除去します。
- 爪水虫など、治りにくい症例にも根気よく対応し、長期的な改善を目指します。
- 患者様の外用の指導や、生活環境や再発防止のためのケア指導も、スタッフが行います。
水虫(足白癬)・爪水虫(爪白癬)とは
水虫は、白癬菌というカビ(真菌)の一種によって引き起こされる感染症です。足にできると足白癬(水虫・足水虫)、爪にできると爪白癬(爪水虫)というように、発症する部位によって呼び方が変わります。足や爪だけでなく、手や頭部、胴体や股部などにも感染する場合があります。再発しやすく、似た症状が多い疾患のため、正確な診断のうえで適切な治療を受けることが大切です。
水虫・爪水虫の症状
水虫(足白癬)の症状にはかゆみを伴うというイメージがありますが、全くかゆみがなかったり、痛みがあったりなど、その症状はさまざまです。足の指の間(趾間)が白くふやけたりジクジクしたりする趾間型、足の裏に小さな水ぶくれができる小水疱型、かかとを中心に足の裏が厚く硬くなる角質増殖型に分類されています。
爪水虫(爪白癬)ではかゆみが生じることはありません。最も多い症状は、爪が白~黄色に濁り、やがて厚くなることです。さらに、爪がもろくなり、ぼろぼろになることもあります。
水虫・爪水虫の種類
水虫・爪水虫には下記のような種類があります。
足水虫(足白癬)
前述したように、足水虫は症状によって趾間型、小水疱型、角質増殖型に分類されています。
趾間型
小水疱型
角質増殖型
爪水虫(爪白癬)
爪が白色や黄色に濁ったり、分厚くなったり、ボロボロになったりする症状です。爪の先端から始まり、段々と根元のほうに進行することが多いですが、根元から広がるものや浅い部分に生じるものなどもあります。症状が進むと、爪の脆さや変形が増悪し、爪が浮いたり剥がれたりすることもあります。
その他の部位の水虫
水虫は足や爪以外にも胴体や頭部、手などにも症状が起こる場合があります。
体部白癬
股部白線
頭部白癬
手白癬
水虫・爪水虫の原因
前述したように、水虫は白癬菌という真菌(カビ)の一種が皮膚などに入り込んで繁殖することで発症します。白癬菌はケラチンを養分にしているため、ケラチンが多い皮膚の表面や爪で症状が起こります。また、白癬菌はジメジメとした高温多湿な環境を好むため、靴や靴下を履くことでムレた時間が長くなる足に症状が出ることが多いです。人から人へと感染する感染症のため、家庭内や公衆浴場、スポーツジムの足ふきマット、スリッパなどの共用によって感染する可能性があります。
水虫・爪水虫の診断
水虫・爪水虫の診断では、皮膚や爪の一部、水疱を採取して、顕微鏡で観察し、白癬菌がいるかを確認します。水虫の症状に似た疾患は多いため、しっかりと白癬菌の有無を確認することが大切です。
水虫の治療
水虫(足白癬)の治療では、白癬菌の繁殖を抑え、殺菌的な作用のある抗真菌薬を用います。多くの場合で外用薬が用いられ、2~3週間ほど塗布することで症状が改善します。しかしそこで外用を中止すると再発してしまうため、2~3ヵ月ほどは塗り続けるようにしましょう。難治性の水虫の場合は、治療に内服薬を使用することもあります。
外用薬
水虫(足白癬)の治療で用いられる外用薬には、次のようなものがあります。
ルリコナゾール
ラノコナゾール
テルビナフィン
ブテナフィン
リラナフタート
爪水虫の治療
爪水虫(爪白癬)の治療では、抗真菌薬の外用薬や内服薬が使用されます。白癬菌の症状が出た爪は元に戻らず、新たに伸びてくる爪の様子で治療効果を確認するため、治療期間は半年~1年間ほどの長期にわたります。
外用薬
爪水虫(爪白癬)の治療で用いられる外用薬には、次のようなものがあります。
ルリコナゾール(ルコナック)
エフィナコゾール(クレナフィン)
内服薬
爪水虫(爪白癬)の治療で用いられる内服薬には、次のようなものがあります。なお、これらの内服薬には、副作用として胃腸障害や肝機能障害を生じる場合があるため、もともと肝臓の機能が悪い方には使用できません。さらに、服用中は副作用の有無を確認するため、定期的に血液検査を行います。
テルビナフィン
イトラコナゾール
ホスラブコナゾール(ネイリン)
- (参考文献)
- (監修者情報)
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小谷 和弘
日本皮膚科学会 皮膚科専門医
厚生労働省指定 麻酔科標榜医
日本内科学会 認定内科医