脂漏性角化症(老人性イボ)

当院の脂漏性角化症(老人性イボ)の特長

  • 経験豊富な皮膚科専門医がダーモスコピーを用いて丁寧に診察します。良性・悪性の鑑別を正確に行うことで、安心して治療を受けていただけます。
  • 液体窒素、プラズマ治療、ラジオ波メス、外科的切除術などの多様な治療方法をご用意しています。病変の特徴とご希望に合わせて、保険診療から美容的治療まで最適な方法をご提案します。
  • 脂漏性角化症が多発している場合でも、気になる1個から複数個までまとめて治療が可能です。治療は短時間の日帰り手術が中心で、お忙しい方でも通いやすい体制を整えています。

脂漏性角化症(老人性イボ)とは

脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)は、皮膚の表面にできる良性の腫瘍で、俗に「老人性イボ」「加齢性イボ」、医学的には「老人性疣贅(ろうじんせいゆうぜい)」とも呼ばれます。主に中高年以降に発生し、顔や首、胸、背中、手足など、日光の影響を受けやすい部位に多くみられます。手のひらや足の裏にはほとんどできません。

「脂漏性」という名称がついていますが、実際には皮脂分泌との直接の関係はありません。また、この病変は皮膚の表層にある角化細胞が過剰に増殖してできるもので、悪性ではありません。つまり皮膚がんのように転移することはなく、前がん病変でもありません。そのため、医学的には必ずしも治療が必要というわけではありませんが、悪性黒色腫や基底細胞がんなどと見た目が似ていることがあるため、気になる変化がある場合は自己判断せずに、皮膚科での診断を受けることが大切です。

脂漏性角化症(老人性イボ)の症状

脂漏性角化症の典型的な症状は、皮膚表面にできる褐色から黒色の盛り上がった病変です。初期には平坦なシミのように見えますが、徐々に厚みが増して盛り上がってきます。表面はザラザラとしていて、触るとカサカサした感触があります。まるで皮膚の上に何かを貼り付けたような外観が特徴的です。

脂漏性角化症では通常、痛みやかゆみはありませんが、衣服との摩擦や引っ掻くことで炎症を起こすと、かゆみや痛みを感じることがあります。また、外傷により出血することもあります。急速に大きくなる、色が濃くなる、出血しやすくなるなどの変化があった場合には、他の皮膚疾患の可能性も考慮して、早めに皮膚科を受診することをおすすめします。

大きさ

大きさは数ミリから数センチまでさまざまで、色は淡い茶色から濃い黒色まで幅があります。表面には細かい凹凸があり、油っぽく見えることもあります。

発症しやすい年齢

脂漏性角化症は加齢に伴って非常に多くの方に現れます。40代以降で出現率が高まり、60代ではほぼ100%の方に何らかの脂漏性角化症が認められるといわれています。早い方では20代後半から30代で出現することもあります。男女差はほとんどなく、どなたにでも起こりうる皮膚の変化です。

好発部位

好発部位は、頭部、顔面、首、胸部、背部など、日光に当たりやすい部位です。特に顔では、こめかみ、頬、額などによく見られます。ただし、日光に当たらない部位にもできることがあります。通常は複数個できることが多く、数十個からときには数百個できる方もいます。

脂漏性角化症(老人性イボ)の原因

脂漏性角化症の原因

脂漏性角化症の原因には、加齢、紫外線、遺伝的要因が関係すると考えられています。過去にはウイルス(ヒトパピローマウイルス)との関連が指摘されたこともありますが、一般的な脂漏性角化症ではHPVは検出されず、現在ではウイルス感染は原因ではないと考えられています。

加齢や紫外線ダメージは誰にでも起こるものなので、脂漏性角化症の発症を完全に防ぐことは困難です。しかし、若い頃からの適切な紫外線対策(日焼け止めの使用、帽子や日傘の活用など)や定期的なスキンケアにより、発症や増加をある程度抑えられる可能性があります。

加齢

脂漏性角化症の主な原因は加齢です。年齢を重ねるとともに、皮膚の細胞が長年にわたる紫外線などのダメージを蓄積し、表皮の角化細胞が異常に増殖することで発症すると考えられています。

紫外線

紫外線も脂漏性角化症の重要な発症要因です。長年にわたる紫外線曝露により、皮膚のDNAにダメージが蓄積され、細胞の増殖が通常よりも進行します。若い頃から日焼けをする機会が多かった方や、屋外での活動が多い方は、脂漏性角化症ができやすい傾向があります。

遺伝的要因

遺伝的要因も関係しており、家族に脂漏性角化症が多い方は発症しやすい傾向があります。また、肌の色が白い方は紫外線の影響を受けやすいため、脂漏性角化症ができやすいです。

脂漏性角化症(老人性イボ)の治療・除去

脂漏性角化症は良性腫瘍のため、必ず治療が必要というわけではありません。しかし、見た目や炎症、摩擦などによる不快感がある場合は治療を行います。当院では、保険診療による治療と自費診療による美容的治療の両方に対応しています。治療方法は、病変の大きさや数、発症している部位、患者様のご希望(傷跡の程度、ダウンタイムの長さ、費用など)によって選択します。

液体窒素

液体窒素療法は、脂漏性角化症の治療で最も一般的に行われる治療法で、保険が適用されます。マイナス196度の液体窒素を患部に当て、組織を凍結・壊死させて除去します。治療時に、冷たい感覚や軽い痛みを感じますが、通常麻酔は必要ありません。

治療後は患部が赤くなり、数日後に水ぶくれ(水疱)ができることがあります。1~2週間程度でかさぶたができて自然に剥がれ落ち、新しい皮膚が再生されます。治療後の色素沈着や色素脱失が起こることがあり、特に色黒の方では白抜け(低色素斑)が残ることがあります。

一度の治療で完全に取りきれない場合もあり、通常は1~2週間おきに複数回(3~5回程度)の治療が必要です。小さく盛り上がりの少ない病変には効果的ですが、大きく厚みのある病変では完全除去が難しいケースがあります。

ラジオ波メス(サージトロン)

ラジオ波メス(サージトロン)は、高周波の電気エネルギーを利用して組織を蒸散させる治療法です。止血しながら蒸散できるため出血が少なく、精密な切開が可能なため滑らかに仕上げることができるという特長があります。

治療の際は局所麻酔を行い、術後の痛みや傷痕が残る可能性を最小限に抑えて、イボを丁寧に除去します。治療後の赤みは数日〜数週間で落ち着き、再発も少ない方法です。

ラジオ波メスは、盛り上がりのある病変や数が少ない病変の治療に適しています。一度の治療で完全に除去できることが多く、液体窒素療法に比べて治療回数が少なく済みます。症例によっては保険適用も可能で費用も抑えられるため、当院ではこの方法による治療をお薦めしています。 

日帰り手術について

通常のメスを用いる手術

大きな脂漏性角化症や、悪性の可能性を否定できない病変の場合には、通常の外科用メスで切除して縫合する手術を行います。抜糸は顔面や体幹では約1週間後、手足では約2週間後に行うことが多いです。切除した組織は病理検査に提出し、悪性でないことを確認します。

手術後は、線状の傷痕が残ります。顔などの目立つ部位では、できるだけ目立たない方向(皮膚の緊張線に沿った方向)に切開するなどの工夫をしますが、ある程度の傷痕は避けられません。傷跡は時間とともに目立たなくなりますが、完全には消えません。脂漏性角化症は、ラジオ波メスでかなり綺麗に除去できるため、悪性を疑うなどの場合でない限り、通常の外科用メスでの切除を行うことはほとんどありません。


脂漏性角化症(老人性イボ)治療の費用

当院の脂漏性角化症(老人性イボ)治療の費用は下記のとおりです。イボの大きさやできた部位が露出部か非露出部かによって手術費用が変わります。

保険診療(3割負担の場合)

施術方法 大きさ 料金(税込)
皮膚・皮下腫瘍摘出術(露出部) 直径2cm未満 5,000円~6,000円
直径2cm以上4cm未満 11,000円~12,000円
直径4cm以上 13,000円~14,000円
皮膚・皮下腫瘍摘出術(露出部以外) 直径3cm未満 4,000円~5,000円
直径3cm以上6cm未満 10,000円~11,000円
直径6cm以上12cm未満 12,000円~14,000円
直径12cm以上 25,000円

※当院では、日帰り手術の8割以上の患者様に対して、保険適用で手術を行っています。

※上記は初診料、再診療、処方箋料、検査代などを含まない手術のみの料金です。

自費診療(税込み)

2mm未満 料金
1~2個 11,000
3~4個 22,000
5~6個 33,000
7~8個 44,000
9~10個 55,000
2mm以上5mm未満 料金
1個 11,000
2個 22,000
3個 33,000
1個追加ごとに 11,000
5mm以上10mm未満 料金
1個 27,500
2個 55,000
3個 82,500
1個追加ごとに 27,500

(参考文献)
(監修者情報)

小谷 和弘

日本皮膚科学会 皮膚科専門医

厚生労働省指定 麻酔科標榜医

日本内科学会 認定内科医

皮膚科・小児皮膚科・美容皮膚科・アレルギー科

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